マンガ読んで終わる可能性もある

出勤後、だいたい9時くらいまでの間にいろいろと創造的なことを考えておかないと残り1日あっという間に終わる、ってやつかな!? みたいに、けっこういろいろ探っている。カチッカチッとスケジューリング、しないとみんなに迷惑をかけるし、したらしたでそれに縛られるのでそれもおもしろくない。緩んでいい時間帯と引き締めなければいけない時間帯。手が勝手に動く作業と脳が勝手に動く作業。こういったものたち。線の引き直し。収納のし直し。ニトリでコーディネート。カラーボックスがいいかアミカゴがいいか。分けたり仕舞ったり畳んだり開いたり。むすんで、ひらいて、対策を考えて実際にそのように行動して(=手を打って)、むすんで。また開いて、対策を考えて実際にそのように行動して(=手を打って)、いろいろあきらめてホールドアップする(=その手を上に)。

本を読む時間がほしい。趣味で読む本はもちろんだが仕事でもいろいろ読みたい、そういう時間がうまくとれなくなった。出張がしばらくの間少ないので、交通のあいだに本を読むことも減っているし、車に乗っている時間も増えているから難儀だ。オーディブルで『病理と臨床』が出たとしても、運転しながらでは図が見られないからなあ。それ以前に出ないだろうなあ。

阿部大樹先生という精神科医がいらっしゃって、でも阿部大樹先生のことは翻訳家と紹介することもできて、この方は前にタイムラインの犬のひとりが対談をしていて、それは不思議な時間の流れで空間がさんざめくようなおもしろいオンライン対談だったのだ。彼の書いた本『now loading』は、生まれた我が子がはじめて嘘をつく日までの日記、という建付けで、ドッヒャーおしゃれだなあーと思ったし、世界の切り抜き方というかエンボスで浮き出てくるものに対する触れ方というか、なんというか、肌の、触覚の部分をずいぶんと丁寧に用いた暮らし方だなあとほれぼれしたのであった。その彼が今度はみすず書房から、大著と言ってよいボリュームの本を翻訳して出した。


『なぜ誤認知は生じるのか、そしてその結果として何が起きるのか? 外交政策を決めるときにどのような認知エラーが発生するか? 政治にかかる信念体系、他者についての心証はどのように形成され、そして変更されるか? 手元にある情報から政策決定者はどうやって結論を引き出すのか、特に自分の見解と異なる情報ばかり集まったときには? これまで国際関係論や心理学の専門家のあいだで十分に議論されてこなかった大きな問題に分け入り、戦争はじめ対外政策の決定因子を「政策決定者」を中心に分析した重要作。1976年の初版刊行以来、本書は多岐分野にわたる基本文献として読まれつづけ、各国政府の公式文書にも引用されてきた。2017年刊行の新版で、著者は膨大な序文を付し、近年の事例や研究動向についても詳細に言及している。 半世紀にわたり大きな影響力をもってきた研究書新版の日本語版を、ここにおくる。解説・山田朗』


https://www.msz.co.jp/book/detail/09799/


まあ私が読んでもわからないんじゃないかという懸念はある。しかし読んでわかるかもしれないではないか。それに、わからないままでも読み進めたくなるタイプの本もけっこうあるし、わからないなりに自分の歩いている方向というか角度が少しずれていくような本もある。わかりはしないがわけられてしまうこともある。腑分けまでは至らないがいいわけくらいは出てくるかもしれない。購入。そのうち届くだろう。まあ、今月の『本の雑誌』すらまだ読んでいないような生活なので、届いたところで読むまでは膨大な時間がかかるだろうが、幸い、今われわれが生きている世界線には、正月という画期的なシステムも存在する。