ゆくすえを振り返る
ゆくすえを振り返る
インタールード
学会あけの仕事を粛々とこなしている。今日は本当はもう少し働きたいのだけれど、冷蔵庫に何も物が入っていないから、スーパーが開いている時間に職場を出てすこし買い出しをしないといけない。あまり閉店まぎわに行くと葉物野菜がぜんぜん残っていなかったりするので気をつけなければいけない。
と、こんな感じで書いてしまうと、職場でブログを書いていることがばれるからあまりよくない。今日はにちようびだ! いい天気だ! ごろごろしている! 畳最高! とかじゃないとだめだ。
夏休みを5日とらなければいけない、と言われてひっくり返ってしまった。働き方改革というのは、休みたい人が休めることと、働きたい人が働くこととを両立するからこそ改革なのではないか。
だいたいにして、改革とか改善といった言葉ばかり使う人間というのは信用できないものである。「だいたいにして」というのは方言だろうか。「きっともって」は方言な気がする。地方特有の言い回し、というもののうち、飲み屋でしか出てこないタイプの表現なんかもあって、そういったものを私はまだこの土地で収集しきっていない。というか札幌市北区北17条あたりの居酒屋でしか収集できていないのだけれど。
夏すぎには今の職場のめんつとも飯を食いに行ったり酒を飲みに行ったりできるだろうか。なんとなくだけれど、それくらいになるとさすがに私も、いろいろ慣れているのではないかと期待している。今はまだ、いろいろとやることが多くてそういう気分にはならない。
無事読めました
羽毛布団の上にタオルケットをかけている。そろそろ春だからしまってもいいのだ。でもこの重みが私を敷き布団に抑えつけてくれる気がしてなかなかしまえない。寝るときにはいつも、仕方なく寝る。落ちるのもしかたなく、飛ぶのも仕方なく。私は重い布団のために仕方なく眠りにつく。本当はもっともっと、やることがある。やらなければいけないことなど何もなく、やりたいことしかないわけでもないのだが。
明日は、かばんにひげ剃りをいれるのを忘れないようにしたい。
リゾートのYouTubeを見る。日差しがうそみたいで、うそみたいな日差しに照らされた出演者たちもまた皆うそみたいだった。カメラの基本はライティングだという。私もあるいは、強く照らされれば変わって見えるかも、ということを瞬間的に考える。
小細工などいらない。カメラにも顕微鏡にも言えることだ。人の間ではたらくならば様々な工夫は必要である。しかし、自分のためだけにならば、そんなものはいらない。根っこに貫通するくらいに力強く、芯の部分だけに手を伸ばせばそれでなんとかなると思うのだ。ただ、問題は、自分のためになることが、必ずしも自分にだけ向けて発射されるべきではないということである。
ここまで下書きで書いたまま2日くらい放置してしまった。ちょっとここんとこ忙しかった。燃え殻さんの連載も1週分くらい読み飛ばしているかもしれなくて、今、dマガジンを遡って、先週の新潮がまだ見られるかどうか、がんばって探しているところである。
春の日の本音
待ったなしに待った
学会にいる。ホルムズ海峡についてみんな話している。誇張ではない。病理検査室で検体処理に用いるキシレンやパラフィンが不足し、あと2か月でさまざまな検査が行えなくなる、という話で、全国の病理検査室や病理部は大騒ぎなのだ。その真っ只中に学会をやっているので、中核ポジの人は多くがちょっと目がうつろである。どうしたものかと頭を抱えている。キシレン。パラフィン。どちらもなければ病理検査ができない。検査など遅らせればいいではないか、というわけにはいかない。患者から採取された検体を、ただちにホルマリンに浸漬して、そこから48時間以内に溶媒で処理してパラフィン(ロウ)に埋め直すことで、私たちは「ホルマリン浸漬パラフィン包埋 formalin-fixed paraffin-embedded (FFPE)ブロック」を作製し、そこからプレパラートを作るわけだが、このFFPEブロックの作製が遅れると、検体に含まれるRNAやDNAが劣化してしまう。するとどうなるか? 患者の検体を用いた遺伝子検査に支障が出て、「この遺伝子変異がある人にはこの抗がん剤が効くんですよ」みたいな治療が一切行えなくなるのだ。世界情勢も待ったなしかもしれないが、今まさにがんを持っている人だって待ったなしだ。でもその待ったなしに待ったがかかる。とんでもないことなのだ。マジでみんな頭を抱えている。
そういったことを考えながらホテルのロビーでPCに向かってメールを打っている。目がもうろうとしてくる。あと1時間するとまた座長をする。今日は20時半ころにアドリブで「講評」なる仕事をする日でもあり、それまでずっと気が抜けない。そんな中、どーでもいいメール、どーでもいい広告が、じゃんじゃん届く。「ゴミ箱」のボタンしかついていないことがもどかしい。「市中引き回しの上シュレッダー獄門」みたいなボタンじゃないとこのメールは廃棄できないと思うのだ。