なんか痩せたな。自分のうつった写真が送られてきて思った。筋肉量が減って首まわりが弱々しくなった感じがする。筋トレでもすればいいのだろうがまったく気が進まない。せいぜい早足で動き回るくらいの抵抗をし続けることになるだろう。なにに? 人生に? 老いに? わからないがいろいろに。
先日の東北出張にはいくつか反省が残った。自分の講演はまあいつも通りだったのでそれは(どうでも)よかったのだけれど、座談会での振る舞いはあとから思い出してももう少しやりようがあったかなと感じる。ちかごろ調整役というか狂言回しみたいな仕事が多かったせいか今回も自然とそのように、「迷う症例・悩む症例」について、その回答を明確に指摘するのではなく、その悩みそのものを適切に言語化する、みたいなことをうっかりやってしまった。会場にいた私のボス格の病理医に、懇親会の席で「消化管専門の病理医ならもっとしっかりしたことを言いなさい」と叱られた。まあごもっともだ。返す言葉もなくうなだれた。「いつもの切れ味がまったくないじゃないか」。そうか、そうか、そうだな、たしかに、取り持つ役とか融和を目指す役が必要なわけじゃない、極論に振りかぶって場の一角を照らす役だって学術の場には必要なのに、なんだかお行儀のよいことをしてしまった。
会議。会議。会議ばかりしているから人と人の間の話ばかりするようになる。たまには脳の中身をそのまま出すようなことをしなければならない。不足なく、過剰あり、三界に味方なく、深海にTATTOOあり。
来週末の出張の、講演のプレゼンがまだできていない。こんな経験はこれまで一度もなかった。追い込まれている。
明日は歓迎会がある、私は会議があるので最初の30分しか出られないが、歓迎する気持ちはあるので30分だけでも出席して飯を食う。酒は飲まない。車で行けば間違って飲むこともないだろう。
3日後には夜中に車で2時間ほど移動し、そこから3日間のあいだに数百キロを移動しながら次々診断をする。
つまり今週、今日と明後日、2度しかうちで飯を食わない。
下味のついた肉を買って帰ってきた。半分をクッキングシートの上にあけて残りの半分は明後日にとっておく。
玉ねぎを一個切る。
新玉ねぎよりも古い玉ねぎのほうが保存に便利だということをこないだ知った。古く皮の張った玉ねぎを雑に一個切って肉の上にばらし、クッキングシートの四隅をもちあげてホイル包みのようにして、しばらく弱火で加熱する。
キャベツを適当に切る。きゅうりを適当に切る。ざるの中でざっと洗ってレンジで1分ちょっとあたためる。軽くほかっとなった野菜にごまドレをかけてこれで一皿。
先週の残りのねぎを短めに切って器のなかに入れて水を軽くかけてレンジで1分加熱、くたっとしたら上からとうふを切ってぶちこんで水をひたひたに張って顆粒だしを軽くふってレンジで3分加熱。そのあいだに一度フライパンのなかのシートを開いて肉をひっくり返し、今度はシートを閉じずに4分ほど弱火で炙って軽く水分をとばす。ネギと豆腐のはいった汁物があたたまったら味噌をといてこれで二皿。冷凍してあった米を解凍。洗い物をしているうちに肉、汁、サラダ、米、一気に四皿がそろい、最後に肉に大葉を切ったやつを軽くまぶして完成。
6,7分くらいで食う。15分くらいかけて食器を洗う。布ふきんで拭いてキッチンの端からどんどん並べて乾かしていく。
段取りは気持ちの支え。食うか食わざるかはどうでもいい。段取りに従って、滞りなく動くことができた自分を言祝いでいる。キッチン以外での段取りの調子がいまいちだが、ここさえ保てていれば、私はきっと大丈夫だと思う。