サンもシンもスンとせん

「簡易書留・速達」という組み合わせである。苦肉の策だ。金で解決。気づけば明後日必着だったのだ。市内ならば直接持っていきたいところだが。助成金の申請書、もうすぐ通りそうな論文を参考文献欄に付けられたらいいなと思って待っていたらこんなにぎりぎりになってしまった。今日の午前中には投函しないとだめである。メールならあと2日待てた。しかし現物の送付が必要となれば仕方がない。まあ、わかる。メールなんてろくな文化じゃないのだ。たとえば、メールのために人の命が助かったことがこれまでどれだけあったろうか? 山程あったろうな。

それにしても、参考文献の一番上に、in pressという言葉が踊るやつを一度やってみたかった。「こないだまさに通したばかりの研究の続きをやりたいから研究費おくれーっ!」拳を突き出したウーロンの顔に天空からぱさと舞い降りる不採択通知。しかたがない、in pressはunder revisionと書き直した。under minor revisionのほうがいいか? いまさらぐちぐちと悪あがきする。しかし生きるとは本質的に、すべからく悪あがきである(誤用表現)。みなすべからく努力しておる(有名な誤用表現)。

すべからく、で思い出したが、かつてソレカラスというのがいた。シーンが移り変わるところで「そーれから?」と合いの手を入れるだけのキャラクタ。あれはなんだったろうか、魔神英雄伝ワタルか? 忍者ハットリくんか? おぼろげな記憶の輪郭をもしゃもしゃ探ってみるがなかなか思い出せない、どちらでもない気がしたけれど、いざ検索してみるとハットリ君だった。なんだ俺の脳も捨てたもんじゃないな。でも覚えていたキャラとぜんぜん違う顔だった。脳捨てるか。ワタルのほうはあれだ、エックスキューズミー! だ。いまさら思い出した。しかしキャラ名を知らない。検索してみるとEXマンだそうだ。ぜんぜん深く設定する気のない名前で好感が持てる。現在に語ることがないあまりにブラウン管の記憶を掘り探して書き連ねている、しかしその、過去の、確度の低さたるや、まるで未来のことを話しているかのようにおぼろげで頼りない。来し方をおしはかる。


自分が支払ったコストのことをやたらと強調するタイプの若者に多く出会う。かくいう自分も人からみると、いや、自分自身を「それに気づくようになった今の自分からみると」、そのようにみえる気もする。わざわざ、せっかく、いちいち、が口癖になっているときは要注意だ。払ったもの、手に入れたもの、の話ばかりする私たちはつまらない。「交換」をうまく語るというのはとても難しいことだ、なぜなら、それは所詮、案と因と運と縁と恩でドライブされるだけのものであり、勘と金と組んで拳をコンとやるものではないからだ。



ひさびさに治らないタイプの寝癖がついた。水で濡らしたりはしたのだけれど今もはねたままだ。今日は学生実習があるし、いくつか人と会う仕事もあるし、帰りにはスーパーに寄って米を買ったりしたかった。Under major revisionとする。Rejectされないようにやりくりをすることになる。