人は定期的にいなくなったほうがまわりに圧をかけなくてすむ。よかれと思って居座るよりも、まあいいやと思っていなくなるほうが、喜ばれることもある。
人とはたらくにあたって一番大事なことは「俺が俺が俺が!」のオーラをうまく制御すること。
あんまり俺俺しないように気をつける。しかし思った以上にうまくいかない。無意識に俺俺してた。ちゃんと夏休みとろう。
話は変わる。人のまちがいを指摘するときに、ちょっと過剰なふるまいをするタイプの人がいる。仕事がとてもよくできて優秀。そして、他人の仕事の粗をいっぱい見つける。
クライアントのためを思えば、身内のミスを見逃すわけにはいかない。だから、使命感と正義感でそこをきっちりただす。
過剰に、である。
ミスを指摘された方はきつい。自分より仕事ができる人のごもっともな指摘だから、反論できない。自分なりに精いっぱいやってるんだから、もうちょっと優しく教えてくれよという目線を送ってみたりする。
でも優秀な人は引かない。
優秀な人は、ヒューマンエラーは個人を責めても解決せず、システムで対処するしかないということを、もちろん知っている。
しかし優秀な人は、同時に、未必の故意的サボタージュによるヒューマンエラーというのもあるよねという残酷な真実を知っている。そういうエラーはたゆまぬ努力で減らせるというおそろしい事実も知っている。
優秀な人は、「個人でもヒューマンエラーを減らすための努力」を惜しまない。
だから失敗した人につらく当たる。心を鬼にしたライオンが我が子でもなんでもない小動物を煉獄に突き落とす。
パワハラではない。口調はやさしいし人格を攻撃してないし、俯瞰して見れば教育でもあるからだ。
しかし高ストレスの場にはなる。
優秀な人は、献身的だし、自己犠牲の精神も強いので、「俺俺俺」タイプではない。
けど、「お前も俺も、お前も俺も、お前も俺も」みたいな雰囲気を出している。
じつは「俺俺俺」よりもたちが悪いのかもしれない。なんか俺、そういうタイプになってたらやだなと思った。でもそこまで優秀じゃないから安心だ。あれはしんどそうだなと思った。