ゴシップと自虐と生きづらさの話しか聞こえてこない世の中に惑溺している程度の人間が、多様性を語らないでほしいよな。トータルでAMラジオくらいの情報量でやっていくのがいい。インスタグラムにやってくる知らない人のリクエストを却下する。距離感も熱量も努力の方向性もふくめて、君たちはぜんぶまちがっている。正解のない世界、まちがっているよと伝えることはせず、まちがっているよなと自分で自分に確認するだけのひとりごと。そもそもひとりごとをどこかに置くムーブがはじまった時点で私たちの文化が袋小路に入ったんだと思うよ。袋小路大好き! だって穴熊だから守備力高いじゃん! 今のプロ棋士で穴熊囲いを使う人っているんだろうか。いたらカッケーな。素朴なのに強いっていうのが強キャラの黄金パターンだと思う。これも現代のステレオタイプの一型か。
使い古した雪かきのスコップを捨てよう。これって燃えるゴミの要素あるか? ないよな? プラごみだけでなんとかなるかな? むりだな? 粗大ごみにしないとだめかな? 検索。「大型ごみ」だって。へぇ今って粗大ごみって言葉はないんだ。いや、あるけど、お役所とかは大型ごみっていう言葉を使うようにしているみたい。粗大の「粗」が言葉狩りされたのかな。でも、たしかに、雪かきのスコップが粗大であるかというと、そこまでではねぇなって思うし、大型くらいのほうがニュアンスが正しく伝わるのかもな。粗大っていうと……そうだな……だいたい……桐のタンスとかを捨てるなら粗大ごみって感じだ。粗大なんていやな言い方やめてください! わかる。大型ごみという言葉のほうがぶなんだ。こうして銀河の多様性がまた1ページ(破られて捨てられる)。
H&E染色標本をすみからすみまで丁寧に見る後輩病理医の仕事の丁寧さにはほれぼれする。最近、「じっくり丁寧に時間をかけながらもTAT(turn around time)が早い仕事」というのにあこがれている。TATの遅い仕事に感じる価値の大部分にわりとうっとうしい偏愛の香りを感じ取っている。自分でいつまでも抱えているとろくなことはないよ。自分が律速段階になるほど傲慢なことってないんだよ。でも、自分の思ったことをすぐに人に投げつけるとSNSみたいな人間になるよ。どっちなんだ。どっちもやっていくんだ。だってぼくらにはあれとこれを一緒にやるためにあらゆる臓器が2つずつあるんだから。えっ心臓は1つだろうって? ばかだな。ハートは俺達の心の中にもあるだろ(瞳孔を開きながら)。どうして人間の目は前についているかわかるか? どうして人間の腕はふたつあるのかわかるか? 前者は「目がついているほうを前と認識する」がアンサー。馬みたいに両側についている動物の話はしていません。後者は「宇宙人からみると足も腕だと思われているよ」がアンサー。そんなのアンサーじゃねぇよ。ダンサーだよ。ネイティブダンサーだよ。いつかあの空が僕を忘れたとしてそのときはどこかで天地創造して次の空を作ってやる。そしてその空に鍵をかけてラジオ職人だけにフォローしてもらうんだ。燃え殻さん元気かなあ。